2012年02月07日

福島で考える「東日本大震災と新聞」

新聞労連には、いくつもの地方組織があります。その一つ、東北地方連合会(東北地連)は、東北の地元新聞社・販売会社10社と共同通信がつくる地方組織です。

2月2−3の両日、福島市の飯坂温泉で、この東北地連が「春闘産研集会」を開きました。産研とは「産業研究活動」の略称で、地連内にある「新聞研究部」「合理化対策部」「販売正常化委員会」の各専門部が毎年、それぞれジャーナリズム、働く環境・健康、不適正な販売競争の解消をテーマに研究活動に取り組んでいます。春闘産研集会は、その成果を公表・確認する集まりで、定期大会に並ぶ年間の主要行事です。

東北地連は約20年前から独自に産研活動に取り組み、労連産政研が生まれる基盤の一つになっています(産政研初代座長は、河北仙販労組出身です)。

今回は地連加盟各単組のほか、北海道から九州まで、多くの単組から参加者がありました。「東日本大震災から1年」というテーマ、全町が避難を余儀なくされている浪江町の町長の講演、新聞社の危機管理をめぐるディスカッション−といった内容が、関心を呼んだのでしょう。総勢107人という、私の記憶にもない、全国集会並みの規模となりました。

感想は、追って当ブログでも紹介できればと思いますが、印象に残った言葉、やりとりがいくつもありました。「誰のため、なぜ、どんな視点から福島県からの避難者の問題を紙面に載せ続けるのか」。パネリストの1人は、読者から「私たちが何に苦しんでいたのか、それを後世、知ることができるように伝えてほしい」という声があったと報告しました。

また、浪江町長は「いつか帰る人、帰りたいが帰れない人、帰らない選択をした人」それぞれに向けて、今後のプランを考えていると強調しました。

正解のない、いつ果てるとも知れない苦悩の中にありながらも、皆さんが真摯に「明日」を模索している姿に、進行をお手伝いした1人として、深く感銘を受けました。

このほか、新聞販売店や配達員の皆さんのご苦労、阪神・淡路大震災と東日本大震災を結ぶ糸、新聞社の危機管理の在り方についても、貴重な議論が出ました。

今回の集会は、現在進行形の、複雑に絡み合った問題を扱う性格上、新聞関係者同士の勉強会の形となったようです。しかし、集会での議論を起点に、全国各紙の読者の皆さんに向けて、さまざまな情報や視点が提起されていくのでは−と、希望を見いだした思いでした。

集会以外にも、ミニ・インタビューで貴重な収穫がありました。こちらも機会をあらためて、ご紹介できればと考えています。

ともあれ、震災の混乱の中、半年足らずで集会をセットし実施した担当役員の皆さん、そして、ご参加の皆さん、お疲れさまでした。

(MOT)


posted by MOT at 21:04| Comment(0) | TrackBack(0) | メンバー日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする