2009年02月15日

ひろいよみ(2月1日〜15日)

▽「2000円超」景品提供 新規勧誘時16.3%(新聞之新聞 2月4日付)
 新聞公正取引協議委員会(中央協)は1月23日に開かれた委員会で、「新聞の購読者に対する景品類提供の申し出の実態」の調査結果を報告した。この調査は公正競争規約の順守徹底を図ることを目的に、全国の20歳以上の男女4000人をサンプルに10年前から実施されているもの。調査結果では、公正競争規約に定める(6・8ルール)景品類の価額上限とされる2000円を超えた景品提供を受け新規に定期購読をした方が16.3%で、前回調査より0.5%減ったものの、定期購読中(いわゆる再契約、契約期間の延長)に6・8ルールを超える景品提供を受けた方が前回の7.9%から9.5%へと増えている。高額の景品を使用しても新規購読読者を開拓することが難しくなっている現状に加え、これまで拡材を提供せずに済んでいた固定読者にも契約期間の延長に高額景品が使用されていることが浮き彫りになった格好だ。
 申し出のあった景品類の上位は、洗剤(32.8%)、ビール券(17.2%)の次に挙げられるのが同一紙(13.4%)。いわゆる無代紙の提供だ。無代紙は公取委が定める景品表示法で禁止されている(無代紙は値引きと認められる経済上の利益であり、景品類には当たらないことを示している<新聞公正取引協議委員会『わかりやすい新聞販売の諸規則より>。新聞業特殊指定が禁止する新聞の差別定価・定価割引に抵触するため)のだが…実態は数字欲しさに新聞の価値を下げているだけなのである。

▽低迷状態続きそう 09年度の広告費見通し(新聞情報 2月7日付)
 日経広告研究所と日本経済研究センターが2008年度(08年4月〜09年3月)と2009年度(09年4月〜10年3月)の広告費の見通しをまとめた。今回の予測は二社が共同で開発した「広研・センターモデル」によるもので、経産省「特定サービス産業動態統計」の広告業売上高合計をベースにしている。
 08年度通期では広告費合計が▲9.7%。マス四媒体の合計が▲9.8%で、新聞が▲17.4%。新聞と雑誌の落ち込みが著しいことを予測している。09年度では、広告費合計が▲2.9%で落ち込み幅は縮小するものの低迷状態が続くとし、マス四媒体では▲4.0%、新聞は▲8.6%としている。インターネット広告の成長が鈍化してきたことに加えて、景気の急激な悪化から、広告を手控える企業が相次いでいることなどが大きな要因であると解説している。

▽朝日 日経へ現業部門委託(文化通信 2月9日付)
 朝日新聞本社に程近い銀座築地エリアを管轄する朝日新聞銀座シティ販売の区域統廃合が2月1日から行われ、一部エリアの現業部門(配達・集金・折込)を日本経済新聞の専売店、NSN東銀座店へ業務委託することが発表された。朝日新聞社は今回の業務委託について「経営改善のほか、新しいASAのかたち、新たな販売提携を模索する」としている。
 一昨年に業務提携をしたANY(朝日・日経・読売)連合。新聞販売の新たな"かたち"が、果たしてどこまで見いだせるのか。新聞販売店同士の業務委託の枠を外して日本郵政やヤマトとの提携なども今後あり得るかもしれない。
* * * * *
WEB情報から
■ロイター、朝日新聞などがネット広告共同販売サービス開始へ(ロイター 2月12日)
 http://jp.reuters.com/article/technologyNews/idJPJAPAN-36435520090212
 トムソン・ロイター・ジャパンと朝日新聞社、ソネット・メディア・ネットワークス(ソネットエンタテインメントの子会社)の3社は、4月から有料のオンライン広告「ビジネスプレミアムネットワーク」の配信を開始すると発表した。
 3社は「ビジネスプレミアムネットワーク」を立ち上げ、各メディア(通信社や雑誌社)が連携し、最大で3000万人のユーザーに向けて広告商品を提供する。メディア系のサイトの連携としては国内有数の規模になる見込み。
 ビジネスプレミアムネットワークには、3社のほかAFPBB News、時事通信、ダイヤモンドオンライン、東洋経済オンライン、プレジデントロイター、CNNが参加を予定しているという。

■日経、朝日、読売の「あらたにす」、無料iPhoneアプリを公開(CNET 2月12日)
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20388070,00.htm
 ANY連合が展開するニュースサイト「新's あらたにす」の事業組合は11日、モバイルサービスの拡充としてiPhone/iPod touchで利用できる無料アプリケーションを公開した。iPhoneへの無料配信サービス(試験的)は産経デジタルが昨年12月12日から開始している。
 「新's あらたにす」のiPhoneアプリでは、「一面」「社会面」「社説」「新聞案内人」「写真」の最新コンテンツの一部またはすべてが閲覧できが、バックナンバーはウェブサイトでしか閲覧できない。
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2009年02月01日

ひろいよみ(1月19日〜31日)

▽販売店主を交えた新年会議 各社の販売戦略は(新聞之新聞 1月19日〜26日付)
 販売店(販売会)の代表者らを集めた各社の新年会議(各社長の挨拶要旨)を新聞之新聞が詳細に伝えています。開催順に同紙が報じた見出しは次の通り。
・産経東京新年販売会議:販売政策を見直しー住田社長が表明 「信頼ある販売店」に
・毎日新聞新年拡大正副会長会:基本は愛読者第一主義ー朝比奈社長が強調 血の通う政策進める
・新年朝日会総会:常に部数の拡大目指す“800万部”を堅持 本社とASA契約内容変更も
・読売新聞3本社合同新春所長会議:至上課題は1000万部死守

 「部数拡大・1000万部死守」とこれまで同様、部数第一主義の継続を鮮明にした朝日と読売に対して、これまでの販売政策の見直しを掲げた毎日と産経という図式が浮かんできます。
 業界紙は新聞社にかかわることだけでなく、販売店に関するネタも多く掲載されています。理由は新聞社の数より販売店の数(約2万店舗)が多いわけで、購読料収入を得るためには販売店でも読める紙面作りが必要だということです。

▽山口新聞 購読料を値上げ(文化通信 1月19日付)
 山口新聞を発行するみなと山口合同新聞社が、2月1日から月ぎめ購読料を320円値上げし、2,630円になるという記事。一部売りも80円から100円に値上げ。同紙は98年4月の改定以来11年ぶりの値上げとなった。

▽沖タイ3月2日から夕刊廃止(新聞情報 1月24日付)
 沖縄県2紙が3月から同時に夕刊を廃止するというニュースは、一般の紙面でも多く取り上げられました。両社とも月ぎめ購読読料を値下げし、好評を得ている夕刊の連載などは朝刊へ移行するとのこと。夕刊廃刊の動きが大きく進むかもしれない。

▽産経 希望退職中堅社員100名募る「管理職定年制」を新設(ジャーナリスト新聞 1月26日付)
 先に発売された東洋経済誌の特集「新聞陥落」でも報じていましたが、産経新聞が大規模なリストラに踏み切ったようです。役員報酬の減額(月額の50%)も含めて来年9月の完全実施を目指す意向。

▽総発行部数4年連続の減少(文化通信 1月26日付)
 新聞協会がまとめた08年10月現在の「日刊紙の都道府県別発行部数と普及度」調査結果について紹介されています。総発行部数は5149万1409部で4年連続で減少。1世帯当たりの発行部数は0.98部(朝夕刊セットを1分として普及率を算出)で、調査を始めた1956年以降、はじめて1部を割り込みました。ちなみに1世帯当たりの普及率が高い地区は、1位が奈良(1.35部)、2位が群馬(1.20部)と続き、最も低いのが鹿児島(0.65部)という結果が出ています。
 また、スポーツ紙の落ち込みも大きく、前年比13万7807部減(▲2.72%)の492万7728部で8年連続で減少していると分析しています。
新聞協会HP:http://www.pressnet.or.jp/

▽NHK参入は「問題」(朝日新聞 1月30日付)
 日本新聞協会メディア開発委員会は29日、NHKが来月2日から新しく始める携帯サイトでのニュース配信について、通信社類似の業務にあたり、問題が大きいとしてNHKと総務省にサービス中止の申し入れた。
新サービスは携帯大手3社のNHK公式サイトに最新ニュース7項目の要約が無料で表示される。同時に子会社のNHK情報ネットワークが月315円でニュースの全文と動画を携帯サイトで見られる事業を始める。

▽TBS、ネットでドラマ無料配信 在京キー局初(朝日新聞 1月30日付)
 TBSは2月初旬から、連続ドラマとゴールデン帯の人気お笑い番組を無料でインターネット配信する。動画のCMも流し、放送に似た新ビジネスモデルをめざす。NHKやフジテレビが有料での配信を本格化させているが、在京民放キー局が連続ドラマなどのレギュラー番組を丸ごと無料で国内配信するのは初めて。
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WEB情報から
■電通、cciを完全子会社に TOBで全株取得へ
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20090130AT2D2902U30012009.html
 昨年の機構改革からの流れかもしれませんが、ますます電通の四大マス媒体離れが加速しそうです。
 ではそのほかで稼ぐチャンスは?と言った時に、ネット事業ですら電通頼りの現状(47Clubは実質cci運営)では、新聞広告の自律的な再生は不可能に近いのではないかとさえ思います。

■「コンテンツ得パック」を提供開始http://www.softbankmobile.co.jp/ja/news/press/2009/20090129_02/
 合計5,000円相当の人気サイトが月額315円で使い放題となるようです。
 内容もニュース、芸能、スポーツ、テレビ、占い、釣りなど過不足なく新聞社コンテンツに当ててきています。新聞社の唯一まともなネット収益事業だった携帯課金ですが、このサービススタートによってコンテンツ価格は崩壊。
 新聞社のサイトもこの輪に入るか入らないか、PC版Yahoo!な感じになるのでしょうか。これでユーザーが支払う+αのコンテンツ料金は「着うた」くらいになるのではないでしょうか。

■公式携帯サイトでのNHKのニュース配信開始に関し懸念申し入れhttp://www.pressnet.or.jp/info/news/news0901.html#1
 新聞協会が懸念を表明…もうそこが論点ではないと思うのですが、新聞各社の調整役としては言っておかなければならないのでしょうが・・・
 「餅は餅屋」といってニュースの質向上に力を入れてきた新聞社ですが、他のメディアが何をする以前に、自分たちは餌(PVかせぎ)のつもりで餅(コンテンツ)をタダ同然で流し続けてきたわけです。その餅の需要自体が落ちていたり、餅の品質が低下したりということに気づかないのでしょうか。
 ネットブックが出てきて、国内PCメーカー大慌てで“後だしじゃんけん”をした構図と似ているような気がします。
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2009年01月22日

ひろいよみ(1月1日〜20日)

今年最初の「ひろいよみ」ですが、業界紙が報じているものではあまり大きな動きは見られなかったので、米国の新聞事情とインターネット広告に関する情報をアップしました。
業界各紙では恒例の新年特集(経営陣の座談会)が紙面の多くを割いていますが、状況分析だけにとどまり、その対策は相変わらずの精神論といった内容になっています。

2009年も産業政策研究会をよろしくお願いいたします。
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▽WSJはリストラではなく賃金凍結(ロイター 1月8日付)
ダウ・ジョーンズは、長引く景気悪化を受けたコスト削減の一環で、従業員の給与(賃上げ)を1年間凍結する計画を発表した。賃金凍結によって将来あり得る人員削減の厳しさを緩和する考え。
米国的経営からすると人員整理からスタートと思われるが、事業の継続を第一に、人が財産と考えて賃金凍結という手段を選択したものと思われる。米新聞社の中でも一番元気だと思われる社ですらこのような状況にある。

▽拡大が加速 新聞抜き第2のメディアへ(フジサンケイ ビジネスアイ 1月8日付)
2009年はインターネット広告が史上初めて新聞広告を抜き去り、テレビに次ぐ第2の広告メディアに躍り出る見通しであることが6日、明らかになったと「フジサンケイ ビジネスアイ」が報じた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090107-00000019-fsi-ind

▽グーグル、新聞広告サービス「Google Print Ads」の打ち切りを決定(CNETJapan 1月20日付)
グーグルが2006年11月からサービスを開始した「Print Ads」(新聞広告の販売を仲介するサービス)を今年2月末で打ち切ることを発表した。
同プログラムには、当初アメリカの新聞50紙が参加。その後広告ネットワークは800紙以上に拡大したが、大きな収入源にはならなかったという。グーグル・プリント・アド担当ディレクターのスペンサー・スピネル氏は、「Print Ads」が新聞社にとって適切なソリューションではなかったとし、今後も新聞社を支援する方法に取り組むとしている。
日本では電通がこのサービスに近い「新聞ADGOGO」を展開しているが、その効果はどうなのだろうか。
http://japan.cnet.com/marketing/story/0,3800080523,20386775,00.htm

▽元スパイが夕刊紙買収(朝日新聞 1月22日付)
 ロンドンの著名な有料夕刊紙「イブニング・スタンダード」が21日、旧ソ連国家保安委員会(KGB)の元スパイだったロシアの富豪に買収されることになった。英メディアは買収価格は1ポンド(約124円)と報じている。無料夕刊紙との競争などで経営が悪化していたという。

▽米NYタイムズ紙、経営難で225億円の支援受ける(J-CAST 1月21日付)
 米ニューヨーク・タイムズ紙が、経営不振から大株主でメキシコの富豪カルロス・スリム氏から約225億円の支援を受けることが2009年1月21日に分かった。優先株を同氏が引き受け、額面の14.1%に当たる配当が受けられる。2015年以降に普通株に転換可能で、すべて転換するとスリム氏の持ち株比率は18%と株主3位に浮上する。
http://www.j-cast.com/2009/01/21033971.html
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2008年12月31日

ひろいよみ(12月16日〜30日)

▼紙面丸ごと配信 産経デジタル「iPhone」に(新聞之新聞 12月17日付)
 産経新聞グループのデジタル事業会社・産経デジタルは12日、米アップルの携帯電話「iPhone3G」上で当日の産経新聞がそのまま読めるサービス「産経新聞iPhone版」の提供を始めた。日刊紙の紙面を丸ごと再現し、iPhone上で配信するサービスは世界で初めて。画面を指先でつまんだり、たたいたりして文字の大きさなどを自在に操作できる。サービス提供は無料で開始した。
 産経デジタルの近藤哲司取締役はこのサービス開始について「一般的は新聞のニュースサイトの表示と、長年新聞紙面で培われてきた直感的なレイアウトはまったく性質が異なりつつも、それぞれに良さがある。インターネットや携帯・スマートフォンの普及によって、そのどちらもが手軽に享受できるようになった」と話している。

▼朝日新聞がJTBと提携(朝日新聞プレスリリース 12月25日付)
 先日のテレビ朝日とリクルート、朝日とauに引き続き、上場企業とのパートナーシップが発表された。(PDFファイル)
http://www.jtbcorp.jp/scripts_hd/image_view.asp?menu=news&id=00001&news_no=1029
 ホールディング化の道を選んだ読売、フジグループ内で独立目指す産経、そして外に提携を求める朝日、という流れが読み取れる。

* * * * * * * * *
ご愛読ありがとうございます

 7月末から立ち上げた「産政研WEB」は、新聞労連の産業政策研究会メンバー7名で、新聞産業にかかわる(可能性のある)新聞業界の動き、WEB/IT関連、活動報告、関連書籍のレビューなどを、自分たちの目線で書いてまいりました。一部、書評(レビュー)にて誤解を招く表現があり、著者および関係者の方にご迷惑をお掛けしました。これを機に記事のチェック体制を再構築し、11月以降は「業界紙のひろいよみ」をスタートさせるなど、情報の共有化に向けて地道な活動を続けています。

 近年の新聞産業界はインターネットの普及による技術革新に振り回され、欧米型新聞ビジネスの急速な変化に浮き足立ってしまったのかもしれません。ネット社会は人々の生活を効率的にしましたが、コミュニケーションの取り方がおざなりになってしまったように思います。「(数値化する)技術と楽しさ」で業績を飛躍的に伸ばしてきたネット事業者の後を追いかけるのではなく、これまでのビジネス手法を改善させ読者や広告主との関係を再構築していかなければならないと感じています。

 この産業が、どうやって生き残るのか(how)ではなく、どのような価値を(what)提供して、誰(who)から対価(return)をもらうか、ということを念頭に置いて、2009年も活動を展開してまいりたいと思います。よろしくお願いします。
ラベル:iPhone JTB 朝日新聞
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2008年12月17日

ひろいよみ(12月1日〜15日)

▼新聞の信頼性が重要 新聞協会広告委(新聞之新聞 12月1日付)
 日本新聞協会広告員会主催の第47回全国新聞社広告責任者会議が11月13、14日に全国62社の新聞広告関係者161人が参加し神戸市で開かれた。
 「新聞広告の力-多メディア時代での評価・役割とは」をテーマに行ったパネルディスカッションで、多メディア時代を生き抜く新聞広告の浅酌をめぐって討議し、広告主を獲得するには新聞の信頼性を生かすことが重要だとの意見が相次ぎ、新聞の持つ強みを再確認した。

▼「朝日中間決算 連結103億円の赤字」「共同 2149万円余の赤字」「産経中間決算 営業経常利益段階えは赤字」(文化通信 12月1日付)
 11月末に朝日、産経、共同の08年度上半期決算が発表された。多くの新聞社は株式上場していないため決算内容は非公開だが、テレ朝やフジテレビなど上場しているテレビ局と連結決算を行っている新聞社の決算内容は公開される。朝日は「通年で150億円の減収」との見通しを秋山社長が11月28日に開かれた「懇親の夕べ」(朝日新聞社広告局主催)で明らかにした。広告収入の落ち込みが大きな影響を与えている。

▼南日本 夕刊休刊を社告(新聞之新聞 12月3日付)
 南日本新聞は1日付朝刊で、来年2月28日付けをもって夕刊を休刊すると社告した。業務の見直しや合理化、人件費、経費の削減などできる限りの経営努力をしてきたが、収支の改善には程遠く、休刊の決断に至った。
 休刊後はウェブ速報体制を強化するとともに、「ゴワス」などの人気面は朝刊に移し、週末は娯楽性の高い紙面を作って、地域に密着したさらに読み応えのある新しい朝刊を提供する、としている。同紙補の発行部数は朝刊37万6千部に対し、夕刊は2万3千部という。

▼朝日 初のマルチユース取材 紙面連動の動画ニュース配信(新聞之新聞 12月8日付)
 朝日新聞は、夕刊紙面で掲載した「ネットはいま 第一部さがす」に連動したビデオ特集「ニューススペシャル」の配信をアサヒコムで11月28日から開始した。長期にわたる連載取材で記事、写真、動画、音声を紙面とネットの両方で展開し、マルチユースする取材手法は同社初の試み。動画は前後編の2本で計18分。動画報道を新聞社が取り入れることで報道力を強化するとしている。

▼「南日本新聞 新社長に逆瀬川氏」「秋田魁新報 新社長に小笠原氏」(文化通信 12月8日付)
 厳しい時代を迎えている新聞業界だが、経営刷新ともとれる社長の交代が目に付く。特に南日本や秋田魁は夕刊を休刊するなど先陣を切って合理化に乗り出したところ。略歴を見るとメディア開発局長や経営デジタル戦略担当などを歴任された方々とのこと。

▼朝日新聞とテレビ朝日 KDDIと提携 テレ朝はリクルートとも(日本経済新聞 12月11日付)
 朝日新聞とテレビ朝日はKDDI(au)と月内にも業務提携する。auの携帯電話を対象にニュースなどのコンテンツ提供を増やす。朝日新聞グループは情報通信やネットと連携し、新聞・放送両媒体でのコンテンツ活用を急いでいる。10日にはテレビ朝日とリクルートの資本・業務提携も発表した。

▼購読理由…「景品」は12% 「紙面の良さ」がトップ(新聞通信 12月11日付)
 インターワイヤード社が今年9月17日から10月2日の日程で実施した新聞購読に関するアンケート調査(サンプル数1万231人)の結果が発表され、新聞購読を決める理由のトップ3は「紙面の良さ=36.3%」「価格=16.9%」「広告・折込チラシの多さ=14.8%」だった。逆に新聞を読まない理由では「テレビやネットでニュースを得るから」を理由に挙げた人が7割だったという。

▼毎日が産経の九州地区分を受託印刷(新聞情報 12月13日付)
 九州地区で発行する産経新聞(3300部)を来年10月から毎日新聞社の北九州工場と鳥栖工場に委託し、現地印刷をすることが11日に発表された。現在、産経新聞の輸送体制は大阪から空輸され、西日本新聞(販売店)が委託を受けて配達している。今後も産経、毎日、西日本の三社間で協議を進めるという。災害時相互支援にも合意した。

▼需要激減で古紙価格が暴落「用紙代再値上げは回避か」(新聞通信 12月15日付)
 今年4月、10月と用紙メーカーからの値上げ要請を受けた新聞社は多い。しかし、7月以降原油価格は大幅に値下がり、10月後半には中国向けの輸出激減で古紙価格が急落している。回収される新聞古紙の用途は新聞用紙が約60%、印刷・情報用紙が約35%、残りが段ボール・紙器用板紙などに使われている。これまで国内の製紙メーカーは輸出価格に応じ古紙回収問屋から古紙を購入してきたが、輸出の急落でさらに購入価格が引き下がるため「値下げ」に転じる可能性も出てきたという。
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2008年11月28日

ひろいよみ(11月16日〜29日)

▼電通、博報堂の第2四半期営業利益減(新聞通信 11/20付)
 電通は、第2四半期(4月から9月)の連結売上高9486億2100万円(前年同期比4.9%減)、営業利益177億9500万円(同24.1%減)が確定した。下期も広告市場の先行きは引き続き厳しいと予測し、営業利益は前年比19.3%減の見通し。博報堂DYHは、連結で売上高5142億9000万円(前年同期比1.8%減)、営業利益は39億6400万円(同68.2%減)と発表した。
 
▼新聞協会、公益法人制度改革へ対応検討(文化通信 11/24付)
 新聞協会は、今年12月に始まる公益法人制度改革を前に社団法人の同協会と財団法人日本新聞教育文化財団の対応について検討を始めた。11月19日の理事会で、公益法人と一般法人の違いや移行の選択肢と考え方などを具体的に説明。今後、新聞協会事務局で移行の検討作業を進め、運営委員会、理事会に検討状況を逐次報告することが示された。公益法人と一般法人では税制面で大きな違いがあるという。
 
▼南日本、12月に夕刊廃止を発表(新聞情報 11/19付)
 南日本新聞販売所長総会の挨拶で、南日本新聞の水溜社長は、「4つの改革」を説明するなかで12月には「夕刊廃止」方針を読者に発表すると日程を明らかにした。さらに販売店との信頼関係の必要性を強調したうえで、販売店の経営基盤確立のために「デリバリーを中心にした副業をそろそろ考える時期である」などを語った

▼南日本新聞に朝日新聞印刷委託 10年春(朝日新聞 11/28付)
 朝日新聞と南日本新聞は27日、鹿児島県全域と宮崎県南部向けの朝日新聞の印刷を鹿児島市にある南日本新聞の印刷工場に委託すること基本合意したと発表。10年4月から朝刊約5.4万部を印刷する。朝日新聞がブロック紙、有力地方紙に印刷委託するのは中国新聞、十勝毎日新聞に続いて3社目。両者は新聞の共同輸送についても検討する。

▼全国紙5紙9月販売部数 前年比11万7106部減(新聞之新聞 11/28付)
 全国紙5紙の9月の朝刊販売部数(ABC報告部数)は5紙合計で2706万4496部で前月比9369部、前年同月比11万7106部減となった。

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2008年11月19日

業界紙から「ひろいよみ」始めました!

 新聞労連の組合員でも「業界紙って見たことがない」という方は結構多いもの。役員や局長クラスの机に置かれたままで、なかなか目にする機会がないというのが実情です。
 産業政策研究会では、それぞれの業界紙が取り上げている話題をピックアップしながら紹介してまいります。なお、それぞれの記事はあくまで引用にとどめ、感想は研究委員が構成していきますのでご理解ください。

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ひろいよみ(11月1日〜15日)

▽09年休刊日 朝日も年10回に決定(文化通信 11/3付)
 11月3日付け文化通信によると『読売、毎日と同じく朝日も09年の休刊日は1月1日(木)、2月8日(日)、4月12日(日)、5月6日(水)、6月14日(­日)、7月12日(日)、8月16日(日)、10月12日(月)、11月8日(日)、12月13日(日)に決定』とのこと。
各紙とも、ネットでの情報カバーを前提に、休刊日は動かさずに推移しているが、今後はどう動くのか。産研テーマにも絡む問題かもしれない。ともあれ、各紙も月内­に、来年の休刊日を発表する見通し。

▽東海新報社 購読料を全面改定(文化通信 11/3付)
 地域紙でも購読料を引き上げざるを得ない状況になっている。11月3日付けの文化通信によると『岩手県大船渡市に本社を構える東海新報社(17,500部発行)­は、11月1日から月ぎめ購読料を300円値上げし2,000円へ』という。広告費の著しい落ち込みによって広告比率の高い新聞社ほどそのあおりを受けているが­、ナショナルクライアントの動向等で経営基盤が大きく揺らぐことがなかった地域紙だが、印刷版材の値上げ(17%)によって厳しい経営環境へ追い込まれている。

▽07年度新聞社総売上高推計調査 総売上高2兆2182億円(新聞之新聞 11/7付)
 新聞協会経理委員会が07年4月から08年3月までの新聞社総売上高推計調査結果を発表した。新聞社の経営分析は詳細なデータが公表されていないため、あくまで­推計結果としてとらえざるを得ないが、11月7日付けの新聞之新聞によると『総売上高は2兆2182億円(前年比▲1141億円、▲4.9%)で、内訳は販売収­入が1兆2434億円(▲87億円、▲0.7%)、広告収入は6657億円(▲425億円、▲6.0%)その他収入は3080億円(▲635億円、▲17.1%­)』と各項目とも2年連続のマイナスとなった。それぞれの労組でも経営分析はしていると思うが、経営側に詳細な数字の開示を求め、継続的な数字の比較と分析によ­る経営チェックは必要だ。

▽共同通信社 経営改善へ協力求める(文化通信 11/10付)
 11月4日に共同通信社の創立63周年記念式が開かれた。ほとんどの新聞社が厳しい経営状況にある中で、58の加盟社(社員社という)からの分担金や契約社から­の契約料による収入も右肩上がりは続かない。文化通信によると『石川聰社長は@夕刊廃止、定価改定といった経営方針の変更に関して情報を共有、理解し、支援する­Aシステムの共有化を推進、互いのシステム開発費、保守管理費の大胆な軽減を図るB取材経費削減のため、地元紙の役割分担を明確化し、相互に提供しあい利用しあ­うC相互依存の推進で組織と活動のスリム化を図り、支出を抑制するD現場が集めた情報素材を紙面掲載以外にも活用、従来の規制の枠を取り払い思い切った新規収入­源の開発にあたる』と加盟社に対して5項目の具体策が示されたようだ。「現場が集めた情報素材」とは加盟社で賄えないものかとも思うのだが。

▽北日本新聞 組織をスリム化(新聞之新聞 11/12付)
 各社で機構改革が頻繁に行われている。特に営業部門と総務部門の組織改編が目立ち、広告局と事業部や販売局と事業局の統合により「営業本部制」という名称が増え­ているようだ。北日本新聞社でも組織のスリム化に取り組んだようだ。新聞之新聞によると『11月1日付けで広告、事業局を一体化して「営業局」へ、社長室と総務­局を統合して経営管理部門を社長室へ一元化する機構改革を発表した』という。総人員は増やさず一人二役が推し進められる可能性がある。
*  *  *  *  *
購読などの問い合わせは、それぞれの業界紙へ確認してください。
【問い合わせ】
新聞之新聞社
TEL 03(3265)8631
文化通信社
TEL 03(3812)7466
 
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2008年10月18日

大手紙が歴史のデータベース化に忙しい

読売新聞、135年分の新聞記事データベース「ヨミダス歴史館」を来年公開
ということで、昨日、読売新聞社で記者発表があったらしい件。
MarkeZineによると
 読売新聞社は、これまでCD-ROMとDVDで提供してきた紙面データベースと、オンラインによる記事テキストデータベースを統合し、読売新聞が創刊された明治7(1874)年から昭和64(1989)年までの紙面イメージを収録したオンラインデータベースを「ヨミダス歴史館」として公開する。
 紙面イメージの表示には、Adobe FLASH Player 9を採用。閲覧・印刷は可能だが、データのダウンロードはできない仕組みになっている。データベースにはそのほかにも、昭和64年からの「The Daily Yomiuri」の記事テキストや、現代のキーパーソン約2万6千人分の情報も収録。国語・英和・和英辞書機能や、検索結果の記事や検索式が保存できる「マイ記事」「マイ検索」機能などもある。


とのこと。
朝日新聞社でも2010年春をメドに、明治・大正期の朝日新聞紙面のデータベース化をはじめているとのこと。


新聞というのは歴史の記録者であるので、DB化する価値はあるし、ビジネスとしても、コンテンツの再利用という考え方には賛同できる。

一方で、どこの過去紙面DBもそうなのだが、
・料金が高すぎる
・各社ごとのDBがあり不便
・システムが使いずらい
・DBでしかない
と、結局いままでの新聞の縮刷版をWEB化しただけで、一般ユーザーには非常に敷居の高い物ばかりを構築しているのは疑問が残る。

まあ、個人的には無くても困るものではないので、いいのだけど。

どこか一社にDWH的なXML-DBシステム作って、
マスメディアらしく、マス(大衆)でも届く価格設定にしてくれれば、マイクロコンテンツの市場も裾野が広がると思うのだが。


実は、面白いソフトを見つけている。
「新聞つんどく」というフリーソフトで、

◆五大新聞(読売、朝日、毎日、日経、産経)、英字新聞の記事を収集し、データベースを構築します。
という優れもの。
っていうか、著作権大丈夫か?とは思うものの、
個人的にスクラップ作っているだけだから大丈夫か。
WEBはこちらhttp://www.marble-cafe.com/tsundoku/

このソフトもそうなのだけど、「ただの」データベースは、ソフトとインフラの進歩について、今後非常に難しい立場に追い込まれていくだろう。
付加価値として、何をつけられるか。
その辺りをどこかの新聞社が提供できると良いのだけど。
posted by なべ at 01:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞関連ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月17日

新聞と広告・1

最近、新聞が薄い。

総合面や社会面など、基本的なメニューは決まっているので、広告の量によって頁数は左右するのだが、自宅に届く全国紙が、滅多に40ページの新聞を届けなくなった。

掲載されている広告も、以前と比較すると
・モノクロが多い
・通販など、直接「売る」ことを目的としたものが多い
などなど、内容が様変わりしている。

現場の方(特に広告部門と経営部門)は痛感していると思うけど、
今年の新聞広告は大変な事になっている。

具体的なデータとして、以下に2つを示す。

1:10月10日の「新聞之新聞」にて、9月の各新聞の頁数を比較している。
詳細は省くが、
・在京6紙が、前年同月比でページ減
・朝日(1748頁)・毎日(1310頁)は05年のピークを境に、年々08ページずつ低下。今年は30から40頁の減少。
・読売(1632頁)は05年のピークから年々40ページ前後の漸減が続いている。
・朝毎読とも、この10年で9番目の少なさ
・日経はピークが06年の1841頁だが、昨年の1804から1706へと大幅減。この10年では6番目。
(もう少し見やすくまとめてください、新聞之新聞社さん・・・)

各社ともここ数年で輪転機を更新し、頁数の増加や最大カラー数に設備投資してきただけに、ピークアウトが明確になると、なんとも辛い状況。
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posted by なべ at 20:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞関連ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月07日

「デジタル・コンテンツ利用促進のための法制度について」行ってきました。

情報通信政策フォーラム(ICPF)さんが主催している、
「デジタル・コンテンツ利用促進のための法制度について」
というセミナーに行ってきました。

昨年は法律チームとして猫手さんが著作権をテーマにされてましたが、
ネットの登場で、コンテンツホルダーである新聞社としては、その動向に大いに注目していくべきです。

本日のセミナーでは、特に目新しい話も無かったのですが、
参加していた方々はテレビ局やサイト運営者から、教師の方など、多岐に渡っており、これだけネットが身近になっているにもかかわらず、
「著作権」という権利はどこまで許されるのか、という点について関心が高いことをうかがわせました。

すでに日本は著作権法の保護により、検索エンジンでアメリカに遅れをとっています。また、ニコニコ動画のサーバーが日本におけないゆえ、日米の通信帯域の10%を使用して問題になるなど、法的にはまったくネットの進歩に対応できていません。
このまま行くと、コンテンツ大国である日本の没落がますます進むのは自明なのですが、ようやく国会も重い腰を動かし始めた、という状況です。

一方で、コンテンツホルダーとしては「無料で使わせる」範囲が大きくなればなるほど権利の価値が低下しますから、いくらネットが進歩してユーザーがいるとはいえ、おいそれとは権利を手放せない状況です。

詳細は本家にお任せしますが、今日もこんな話でした。
posted by なべ at 23:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 新聞関連ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする