2008年10月13日

新聞と天下り

前回のSAPIOに、

[SPECIAL REPORT]こっそりこんなに儲けてる あなたの知らない他人の「役得」と「副収入」

として、各業界の「おいしい」ウラ話が載っていた。
そこにはもちろん、新聞記者も。
・[新聞記者]高級ワイン接待に政府系機関再就職…経済記者が辞められない理由/山内登
としてレポートされていた。

私自身は記者職ではないので接待などについてコメントできないが、
まあ、新聞社の人間がコスト意識希薄なのは知っている。
最近は風向きが変わってきているけど。

さて、気になるのは後半。
「天下り」の実例として、
・元朝日新聞経済部記者が政府系金融機関理事に
・同じく元朝日新聞経済部記者が財界人の著作アドバイザーに
などが上げられている。

うーん。
正直「天下り」というのは線引きが難しいなぁ、とは思うのだが。

「個人の能力、人脈を活かして」
の再就職は悪くないのでは。長年新聞記者をやっていた人脈・筆力などを活かし、広報のアドバイスをしたり、アポとったりするのは、決して簡単な職ではないと思う。

一方で、
「慣例」や「役得」みたいな形での再就職は、やはりダメだろう。
特に都合の悪い記事を止めるとか、圧力かけるとかあった場合、双方の信頼が揺らぐ事態になるだろうし。

新聞も一企業だから、読者が認めるなら良いとも言えるが。
新聞の命綱は信頼にあることだけは忘れないで欲しい。
タグ:新聞 資料
posted by なべ at 16:57| Comment(0) | TrackBack(0) | ブックレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

記者になりたい!

「こどもにも分かるニュースを伝えたい」改題。

NHK記者からキャスターに転身した、著者の半世紀。
記者がどういった仕事をしているのか、どのような心境なのか。
記者として入社して後の地方回りから始まり、サツ回り、夜回り。
その時々を日記形式で振り返っている。

業界の人間が読むには、正直浅い。

とはいえ「記者」という、あまりに知られていない職業が
「いったい何をしているのか?」
という回答にはなると思う。基本的な仕事は変わってないと言えるし。

一方で、日記に留まりすぎている、という気もする。
「こういった仕事をしてます」というのが伝わるが、
給料の話などはほとんど無いし、取材の足や道具などといった現場の環境、処遇などには触れていない。

帯には「報道を目指す人必読」と書いてあるが、
小学生向けならともかく、結局著者が記者という職を通じて
・どのような対価を得たのか
・どのように成長したのか
についてあまりに記述が少ないのが残念。

「クライマーズ・ハイ」みたいに「カッコいい記者」である必要は無いけれど、
これを読んで記者になりたいか、と言われると微妙。

とはいえ記者の仕事、その実態はほとんど知られていないので、「単なる日記」であるこの本も、判断材料の一つとしては役に立つのかもしれない。
タグ:新聞 資料
posted by なべ at 15:58| Comment(0) | TrackBack(0) | ブックレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月08日

どこまでやったらクビになるか

ブログ・不倫・副業・・・

全18項について、具体例を元に紹介、判例まで掲載してくれている。

今回、ブログをはじめるにあたって
・社内規定
を元に「どこまでかけるのか」については分析したが、
過去の判例による刑量が分かるのでありがたい。

まあ、社員しか知らない情報を書いたり、悪口を書いたら当然クビでしょうが。
また、ブログ以外にも
・副業
・社内不倫
・内部告発
・喫煙問題 > 本当、早く全面禁煙してくれ・・・
など、読んでみると「へぇ、そうだったんだ」と関心が高いものが多い。

これらも、頭では「やっちゃいけないだろう」ことは分かっているのだが、具体的な判例、そして元になる条文などが掲載されていたため、知識が増えた。

あまり深い話は載っていないが、基本的な知識としては十分だろう。
各種ケースで押さえられていて、通勤時間に読むのに丁度いい。

個人的には新聞社の人間と言えど
・ブログの開設 > 読者との接点を持つ、書いてよいこと悪いことを学ぶ
・副業の許可 > 本人のリスクヘッジと視野を広げる、ビジネスセンスを持つ
と思っているので、おおっぴらに許可すべきとは思うが。

これだけブログやSNSが普及していることもあるし、
読んでおいたほうが後々痛い目を見ないですむかもしれない。常識として。

メモメモ。
・本業の遂行に支障が出ないなら、会社は制限してもよい。
 が、企業の信用・体面を低下させるものではなく、会社の秩序を侵害したりしないのなら、懲戒解雇のような重い処罰は課せない。ただし、勤務時間は通算なので、本職で7時間働いた後、3時間の副業をした場合、後者の会社が割増賃金を支払わない場合、労基法違反になる。
・社内不倫をした場合、配偶者からの損害賠償はあるが、本来会社からの罰則は規程できない
・経費流用、バックリベートのように金品が絡むと、処罰は重く、懲戒解雇が基本
・転籍は本人の同意なしにはできない
・社内告発。守るのは会社の掟か、法か。朝日新聞の連載で米国告発者の話が載っているが、自分もアメリカ型の法制度を作らないと、結局「ヤリ得」になってしまうと思うのだが。
・合併時の待遇平準化による賃金引下げなどは、ケースバイケースだが合理的

「サービス残業の適法・違法性」「名ばかり管理職の要件」など、気になるポイントもある。

・職権乱用の対価型セクハラ
・いかにもな環境型セクハラ

・会社帰りに合コンで泥酔して転落などで死亡→労災じゃない
posted by なべ at 15:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ブックレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月04日

政治とケータイ ソフトバンク社長室長日記

 はっきりいってタイトルに惑わされました。規制緩和を求め、政府、NTTと戦うソフトバンクの政治戦略、未来戦略が読めるのかなと思っていたのですが…。

 内実は、民主党衆議院議員からソフトバンク社長室長に転身した嶋聡氏の半生記。私にはあまり関心のないご自身のモットーや趣味、夢などが予想以上に熱く語られていて、そのあたりは流し読み。

 ただ、著者の立ち位置は、通信・放送の規制緩和推進派であり、情報通信法の推進派の考え方、ものの見方がよく伝わります。

 読みどころは、第4章「アジアのヨン様を生んだ韓国、生めない日本−放送と通信の融合」から第7章「松下幸之助から聞いた成功のコツ−情報通信維新を目指して」まで。 著作権法の改正、ソフトバンクのケータイ事業への参入、NTTが独占に向けて突っ走る光ファイバー事業と反対勢力としての戦い、経団連の会合の様子などは、間近で見てきた著者ならではの部分があり、ナマっぽさがあって読み進みました。

 その部分、約100ページあるので、立ち読みするにはページ数がちょい多いかもしれません。

posted by かず at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | ブックレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月02日

「通信と放送の融合」のこれから

 現在、情報通信審議会の検討会で議論されている「情報通信法(仮称)」について、分りやすく解説してある。それも当然。著者自身が、検討会のメンバーであり、そもそも郵政省時代から放送行政局でCATVなどを担当していた、慶応義塾大学の中村伊知哉教授。

 世界最高の情報インフラ整備が進む日本。2011年の地上デジタル放送完全移行などに合わせ、日本の強みであるポップカルチャー、コンテンツ産業の振興を図るために、コンテンツの流通を促進させる。つまり、通信と放送制度の改革の必要性を訴える。

 この動き、新聞業界はひとごとではいられない。情報通信法は、新聞社と資本関係のある放送局への規制緩和が大きな狙い。またコンテンツの規制強化の面があり、新聞社のウェブ発信にも網がかかる可能性がある。

 国会提案は2010年。デジタル著作権などにも触れてあり「読むなら今」という一冊。

 ちなみに、中村教授には、産業政策研究会のメンバー4人が08年6月にインタビュー。新聞労連加盟単組に配布した産研の報告書「2008年の自画像」に掲載している。



posted by かず at 00:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ブックレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月22日

ダイヤモンドと東洋経済

計ったように「google」特集。
たまにかぶるこの二誌だが、ここまで近いネタは面白い。

切り口は若干異なっていて、

東洋経済が
「グーグル10年目の大変身」
と題し、
・シリコンバレーの神話「グーグル成功物語」は、新しい成長ステージへ向けた屈曲点にある。
創業10年で急成長したグーグル
ブラウザにも参入。広がるサービスの裾野
戦略的拠点
(1)マウンテンビュー
変化止まらぬ技術者の楽園
(2)サンブルーノ
ユーチューブは利益を生むか
…などなど、google自体の成長戦略を描くことで、
会社の効率化に向け、例示から具体策を提供する方法。

一方の
ダイヤモンドは、
儲かる会社の
「グーグル化」
大革命
と題し、
中小企業でも、大企業並みのIT環境を持つことが可能になってきた。グーグルのウェブ検索やメール、動画共有、地図の利用など、無料で便利なツールを活用した情報武装(「グーグル化」)をすることにより、効率よく収益を上げ、生き残りを図ることが可能になる。

ということで、WEBという強力なツールを活用し、
会社をgoogleの用に効率化する手段を提供している。


手段が先か、例が先か。
帰納法か演繹法か、というレベルの差だけど、
久々に読み比べてみて、両社のスタンスというか
雑誌のスタンス自体が透けて見えるようで楽しかった。
タグ:google
posted by なべ at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ブックレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月09日

記者の給料って

こんにちわ。
下世話なネタが好きななべです。

今週のダイヤモンドの話が出たところで。
特集の「給料全比較」
われらが記者の給料は
37.8歳で895万円(推定)。
全100職種の中でも11位。上に勤務医、下に弁護士と堂々の順位です。

そして気になったのが年収の「5年前比」。
軒並み他業種で▲なのに、記者は14.7%増。
上昇率だけで言うと、上位5職種に入るようです。

一方、昔の資料を漁ってみました。
「週刊東洋経済」2007年10・6号では
「日本人の未来給料」と題し、
職種ごとの将来の賃金予測を行ってます。
これを見ると、06年平均年収は850万円。
将来年収は810万円に↓となっています。

もっとも、この時期は不動産ファンドが年収上位を席巻していた時期。
果たしてこの額を見て新聞社希望の学生が増えるのか、
そして予測はあたるのか・・・。
興味深くウォッチしていきましょう。

あ、もしもダイヤモンドと東洋経済の関係者の方見てたらですが。
できたらプレジデントみたいに、必要な特集だけ切って残せる綴じ方にしてくれるとうれしいです。ハイ。
タグ:\ 給料
posted by なべ at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | ブックレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月08日

今週の立ち読み雑誌から

ミシュラン2009の予約がamazonで始まりました。
今年は都内の店舗の充実や、日本の食文化を反映すべく
日本酒の品揃えや珍しい銘柄を揃えた「興味深い日本酒」
というマークが追加されるらしい。


今週は第二月曜なので、読んだのは御三家三誌。
ちょっと時間が無い割には濃い特集なので、とりあえずメモメモ。

プレジデントでは
・頼られる営業、空気が読めない営業
と題し、営業部門の特集を組んでます。
「年収2000万「ポジティブ思考」、500万「目の前ニンジン」
▼やる気の保ち方」
など、アオリもばっちり。
営業畑ではないので自分には関係ないかな、と思ってましたが、
ペラペラめくると、これがなかなか。
会社は結局対人関係なので(もちろん個人の能力も重要ですが)、
悲しき一サラリーマンとして、とりあえず一つアイデア拾えればいいかなと。

ダイヤモンドの特集
困ったときの・・・みんな待ってた「給料全比較」。
毎年春と秋の異動時期になると目にする企画。

内容も
多様な仕事の待遇
100職種の平均年収を算出 不況の波をもろに食らう零細
Ranking 100職種「推定年収ランキング」
教師 大分の汚職事件に潜む地方の官民格差の厳しい現実
漁師 サンマ漁師は月54万円だが仕事は年に3ヵ月
など、毎年恒例だけど手を変え品を変え。
読んだなぁ、という話もあるのですが。

やっぱり買ってしまうんですよねぇ。
まあ、ここ数年の分を持っていますが、
過去のものと比較することで、各業種の勢いなどを
分析する資料として活用してますので、今週も買いかと。
いい加減定期購読したら?という話も聞こえてくるのですが・・・。


そして、最後に東洋経済。
今週は一押しかな。
・「黒字倒産」が増えている。利益だけではわからない、要注意企業の見分け方を独自算出!


と題して、主に新興不動産企業の倒産をケーススタディに、
なんで黒字なのに倒産するの?
という企画を展開してます。
倒産企業のIRを読んで分かったような気になっていたのですが、
こうして解説してもらえるとありがたい。
お勧めです。


自分がもっとも評価する雑誌の特集って、
「本格的な勉強の入り口」
だと思ってます。
R25が「新聞を読むのは難しいけど・・・」という若者に対して
「それは簡単に言うとこういうことなんだ」
と非常に簡潔に解説してくれたおかげで、
それをきっかけに読者は知的好奇心を広げるきっかけとなった。

新聞って「一見さんお断り」的な権威だけど、(文章も難しいし)
雑誌はそれよりももう少しフランク?な語り口で、
知ることの扉を開けてくれる、という役割を果たしてくれてる。

なので、少なくとも見出しだけは毎週チェックしてるんですよ。
posted by なべ at 12:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ブックレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月03日

googleを支える技術

chromeのレビューを書いたところで、一冊紹介。

猛烈に面白い。



googleの創業時からの検索ロジックをはじめ、、
爆発的に増加するWEBをクロールする仕組み、
検索をいかに早く実行するか、というために作られた
大型グリッドシステムのロジックやファイルシステム、
災害対策など、googleならではのシステムを丁寧に説明。

世界に広がる分散システムに対しての検索結果の分担収集やストレージへの保存、インデックス生成、そして検索の方法まで、実に分かりやすい解説がありがたい。

さらに、ロジックにとどまらず、今後世界中の経営戦略に影響を及ぼす、
データセンターと電力消費の話や、いかに効率よくマシン運営をしていくかなどの話にも言及している。

終章は昨年行われたGoogleDeveloperDayの講演から、
「googleの開発体制」を紹介。
現地で聞いてたけど、改めてその凄さ、楽しさを読ませてくれる。
posted by なべ at 04:42| Comment(0) | TrackBack(0) | ブックレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月01日

今週の立ち読み雑誌から

今週はPRESIDENTがお休みということもあり、いまいち不作。
むしろ、「月刊現代」が休刊発表とか、雑誌の未来がちょっと不安。

売れてる各種経済誌も、ロジックの勉強から、「即役に立つ」的な、具体的かつ単純な方法紹介に移っている気がして・・・。
即物的というか、社会が「答え」を求めている感がある。

基礎学力が疎かになっていないか、不安。

さて、今週は
週刊東洋経済
から。
特集:「不確実性」の経済学入門
幸運・不運
Q01 | なぜあの人は大金持ちで、私は「その他大勢」なのか
Q02 | 主婦でもFXで大儲けできるのはなぜか
Q03 | 医者とロックスターはどちらが儲かる?
Q04 | 当選確率が50%と5%の宝くじはどっちを買うべき?
大惨事
Q05 | テロは予測可能か
Q06 | 地球温暖化対策はやりすぎか
Q07 | インフレはなぜ止まらない?
Q08 | 10万年に1回の金融大暴落がなぜ頻発するのか
起業・イノベーション
Q09 | 赤字ベンチャーに1.6兆円の評価が付く理由
Q10 | 日本でiPhoneが開発されないのは?
Q11 | 検索エンジンが日本にないのはなぜか
−−−−−−−−−−−
などなど、20のQ&Aが並んでいる。
データマイニングを用いた統計手法による分析かと思いきや、
具体例からの表面的紹介にとどまっているのが残念。
ま、ページも限られてるししょうがないか。
消化不良の感が否めないので、購入見送り。

週刊ダイヤモンド


特集:ゼネコン不動産同時多発破綻!
ということで、
新興不動産の連鎖倒産が、発注先のゼネコンにも大きな被害を与え、
結果ゼネコンも連鎖倒産が始まる、というお話。
REITや企業の危険度一覧表が付いてはいるけど、申し訳ない。

このネタ、食傷気味。
そんなに目新しい話もないし。

「ザ・メディア」は新聞の共同輸送の話を書いてた。
こちらも若干浅いところにとどまっているので、来週に期待。
posted by なべ at 14:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ブックレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする